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私が、祖父母の元から母の元に行ってから、小学生入学迄の間は、何事もなく過ぎ去りました。
ですから、でしょうか…余り記憶がないのです。
ただ、母が言うには、子供らしからぬ子供だったとか…それでも、電気を消して寝る事が出来ない子供でもあったようです。
母と暮らした場所は、東大阪市の奈良県沿いにあたる、まだまだ自然が残っている所でした。
えぇ…そうなんです。四国の山奥、過疎に近い所で生活した私にとっては、とても善い場所でした。
四国程でなくても、山があり、畑やタンボも…
春になると、タンボに一面れんげ草が咲いて…畑の畦道には、土筆(ツクシ)など…
あっ!ごめんなさいね…話が逸れてますわね。
つい、懐かしくて…。
母と暮らした家は、借家の小さな一戸建てでした。母は夜の仕事で…父ですか?…実父はいません。母の恋人…言わば愛人関係の男性は居ましたけど…。
貴方のお考え通り、男性には家庭がありましたから…でも、優しい方でした。
実の娘でないのに、本当に可愛がって貰いました。
嫌だわ…私ったら又話が…ごめんなさいね…きっと、その頃が私にとって1番幸せだったからかも知れませんね。
でも…あの音が突然私の前に現れた時は…子供なりに哀しみが湧いて来ました。
(居るんだ!四国から追い掛けて来たんだ!アレが…)
何故でしょう?恐怖よりも哀しみの方が強かったんです。
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