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夜。 3時半を過ぎた頃。 レポートを仕上げて疲れきった体を俺、は休めていた。 するとどうだろう。 玄関近くに人気を感じるではないか! どうしたものか。 幽霊というやつか。 はたまた空き巣というやつ。 いずれにせよ、 ドキドキの初体験である。 しかし空き巣の可能性は無いだろう。 誰がこんボロいアパートなんかに近寄るものか。 近所の子供が「モンスターハウス」とさえ罵っていた程だ。 ならば前者の可能性は高い。 しかしそれはまずい。 あぁ、かなりまずい。 生まれてこの方、俺は幽霊とやらを見たことがない。 まったくの初見である。 「ふぅー」 なんとか一呼吸。 どうやら金縛りとかそういう類いのとんでも現象はないらしい。 五体満足 手足もちゃんと動く。 「ふぅー、はぁー」 念の為、深呼吸。 そして。 覚悟を決め、いざ起きあがらん!
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