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警部が叫ぶ。
「いいか野郎ども! アリ一匹の侵入を許すなよ!」
『ハッ!』
「それと奴は電気系統から仕掛けて来るかも知れん!
異変を感じたら、拳銃でも警棒でも容赦なくブッ放せ!」
「あの~、それだと当館の被害が……」
館長のその言葉に、警部は、
「なぁに、タンザナイト一人捕まえるには、その位は必要です!
たとえこの美術館を廃墟にしてでも、奴を捕まえてご覧に入れます!」
と、館長を睨みながらこう返した。
その時館長は、『それだったら素直に宝を取られた方がまだマシだ』と思ったが、それを決して口にすることはなかった。
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