情報屋は眠らない

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 彼は続ける。 「『何かいい話はないか?』だと……?  フッ……。世の中、そう美味しい話は転がっちゃいないぜ。  むしろ今の世の中、『美味しい話にゃ毒がある』って言葉こそが常識だろ?」  そして煙草を深く吹かし、煙を吐く。  煙はリング状に広がり、空へと消えた。 「だがな、俺も情報屋。お前にとって、そう損はさせない話ならいくらでもあるぜ。  とっておきの話を教えてやろうか?」  情報屋は不敵に笑い、煙草の火を消す。 「おっと、お代などいらねぇな。  だがその代わり、一度しか言わないからよく聞いておけよ……」  情報屋は一呼吸置いて、こう告げた。
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