163人が本棚に入れています
本棚に追加
†。。。。。†
一方、璃杏は玄関に立っていた。
いつも、ここで小さいころから見送ってくれていた・・・・。
『いってらっしゃいませ、璃杏様』
その言葉はもう・・・・聞くことは出来ない。
「―――・・・・・・。」
「璃杏様?」
「ぁ、景人さん」
声がした方へ振り返ると、大きな荷物を持った景人が立っていた。
「もぅ・・・・・時間なのですか」
「はい・・・・」
「本当に・・・いままでありがとう」
璃杏は少し悲しそうな面持ちでお礼をする。
「急に申し訳ありません。璃杏様、私は執事失格ですね」
申し訳なさそうに景人は言う。
璃杏は首を横にふる。
「いいの、奥さんと幸せにね」
「では失礼します」
そう言って景人は出ていく・・・・。
残された璃杏は泣きそうな声で呟く。
「ありがとう・・・・」
あなたに会えてよかった・・・・。
最初のコメントを投稿しよう!