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「ただいま。景人さん(ケイト)。今日は生徒会の仕事が終わらなくて・・・・・・。ほら」
璃杏の手には大きな袋が2つ置いてあった。
「学校の下校時間に間に合いそうにないから、持って返ってきたの」
そう言いながら璃杏は袋を再び持とうとした。
しかし、その前に袋が持ち上げられてしまう。
「へ?あっ!いいのよ!景人さんっ!!」
「《景人》です。呼び捨てしてくださいと申しましたでしょう?」
にっこりと景人は笑う。
「そ、そういう問題じゃぁなくて・・・・!荷物!!」
璃杏は景人の手にある荷物を彼の手から奪おうとする。
しかし、ひょいっとよけられた。
「私はあなた様の執事です」
「でも、自分の事は自分でするわ」
「これくらい大丈夫です。部屋にお持ちすればよろしいですね?」
そう言うと、景人は部屋に向かって歩きだす。
璃杏は不満そうな表情をみせたが、諦めた。
景人だけは、何故か勝てる気がしない。
いつも璃杏はそう思うのだった。
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