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『さぁ、帰りましょう?奥様がお待ちしてますよ』
優しい口調だった。
『―――ぅん。帰ります』
景人は璃杏に手をさしのべる。
璃杏は小さなてをのばす。
部屋まで帰る道のりを歩いている時、ふと璃杏は疑問がうかんだ。
『ねぇ、景人さん』
『何でしょう?』
『どぉしてわたしがあそこにいるって分かったの?』
璃杏の発言に景人はクスリと笑う。
『ふふ。璃杏様は何かあると絶対にあの場所へ行かれるでしょう?』
"お見通しですよ?"
悪戯っぽく景人はそう言った。
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