肆章-守護神

9/27
前へ
/146ページ
次へ
香の付き添いのもと、俺はさっきの近所迷惑な大声のしたところに向かった。 そこでは既に人だかりができており、その真ん中に馬に跨った20代後半くらいの男がいる。 たぶんその男がさっきの大声の主だろう。 とりあえず俺達はそこに近付いていった。 「あの男の子です!」 若い男のそんな声と同時に人だかりが2つに裂け、俺と馬に乗っている男の間に道ができた。 俺は1人で男の3メートル手前まで歩いて行き、立ち止まった。 「お前が昨日霊山で魔法を使ったのか?」 「まあ、そうなるな」 男の問に俺は簡単に答える。 すると男は右手の手のひらを俺に向けるように右腕を持ち上げた。 俺に向けられた手のひらにいろいろと模様の入った円陣が緑色の光を放ちながら浮き出てきた。
/146ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1780人が本棚に入れています
本棚に追加