肆章-守護神

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次の瞬間、突然強い風が起こった。 俺は思わず両腕を交錯させ、顔を覆う。 そして10秒程で風は収まり、俺は腕を下ろした。 「なっ、何故何ともないんだ!? いくら簡易魔法といえどそんなことあるわけ…」 男はかなり驚いた顔をして、俺を見る。 さっきの言葉を聞いて、男は魔法を使ったことがわかり、俺は魔法を受けたということで少し不安になり体を見てみる。 何も異常はなかったが、服の所々に切れてはいないが鋭利な刃物を押し当てたようなしわがあった。 たぶん鎌鼬のようなことをしたのだろうと思いながら舐め終わった飴の棒をつまんだが、真ん中あたりから綺麗に切れており、俺の仮定は証明された。 「残念だが俺の着ている服は全て防弾、防塵、耐火、絶縁などを兼ね備えた特殊繊維で作られているからそれ位じゃ何ともないぞ」 そう言い終わると、俺と男はしばらく睨み合った。
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