肆章-守護神

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俺は軽く頬を掻きながら言った。 「大丈夫だ。別に一生会えなくなる訳じゃないだろ? 落ち着いたらまたくるさ」 「解りました… 絶対にまたきてくださいね…」 「ああ、約束する」 それから俺は一旦香の家に戻り、荷物を回収した後に男が待っているであろう集落の入口に来た。 「けっこう早かったな」 声が聞こえると同時に小屋の影から男が出てきた。 「まあな… それで俺は何処に連れていかれるんだ?」 俺は目を細めて俺を見る。 男はそんな俺の視線に苦笑いをしながら言った。 「この国の首都『吏庵』(りあん)だ」 ん?りあん?
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