肆章-守護神

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建物の中は役所のようなカウンターがいくつかあり、その前に椅子がならんでいる。 男は一番左側のカウンターに行き、受付の人と何かを話した後俺の所に戻ってきたと同時に足元に青白く光る円陣が現れ、妙な浮遊感と共に視界が真っ暗になった。 再び視界が明るくなると、俺は大きな扉の前に立っていた。 「今から本部長に会ってもらう。 武器は預からせてもらうぞ」 俺の隣に立っていた男がそう言うと、男は俺の腰に付けていたナイフとワイヤーを外し他に武器がないか確かめる。 太ももに付けているレーザーのホルダーにも触っていたが、何か理解できなかったようでスルーされた。 「これでいいな」 男は扉の方を向き、軽くノックした。 「入れ」 扉の向こうから低めで軽く威圧感のある声が響く。 「失礼します」 男はそのまま扉を開いた。
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