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このアマ~!
ミントからボンベを奪い、吸う。吸って、空になった物をミントの口にあてがう。
必死に呼吸をするミントをもっと見ていたいが、そうも言ってられない。
俺は足に力を込め、大地を蹴った。速いと感じるのは、流れる風景のせいなのか? いきなり、ログハウスが目の前に来たからなのか。
まあ、どちらでもいいんだが、思いながら俺は小屋にとび蹴りをぶち込んだ。
華麗に着地を決め、仲良く深呼吸。まさか、あんな大穴が開くとは思わなかったが、
「ふさげー!!! 集まれっ暇な奴全員集合ー!」
背後の喧騒は聞かなかったことにしよう。そのまま歩を進め二階へ。扉を蹴破り、変態の前に再び相対した。
「さて、百歩譲って、ここが月だってことは認めるが、お前をサンタと認めない。
というか、認めたらいろんな人に怒られそうな気がする」
「いや、大丈夫。最近は子供ですら信じとらんし」
「ああ、なるほどでも駄目」
変態に即答する。すると、腕に痛みが来た。視線を向けると原因が元気にはしゃいでいる。
胸までしかないミントが、手錠で繋がれた手を上にあげ、
「じゃあ、じゃあ、私は?」
「うん、大丈夫だよ~」
手錠が肉に擦れて痛いので適当にあしらっておく。しかし、それが逆効果で、
「えへへ~」
と、ハニカミながら俺の周りをはしゃいでいる。
正直、痛いので止めて欲しいのだが、それよりも変態が半目で見ているのが気に喰わない。そしてあろうことか、
「ロリコン」
変態に、変態の烙印を押された。
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