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「な、なんで。その件はチャラでしょ。ちゃんと期限通……」
「でも、わし連れてこいとは言っとらんじゃろ。しかも、運んだのわしじゃし」
「むぐっ」
「ぶっちゃけ、面倒なんじゃよ。ここの秘密知っとる奴これ以上増えるの。
まあ、修行と思って行って来い、ほんといろんな意味で……。
嫌なら、この場で剥く。さらに吊るす!」
密談する二人、ミントの顔が見る見る青ざめていく。
どうしたと俺が心配し始めたその時、ミントが直立不動になり敬礼のポーズを取る。そして、
「了解しましたサー!」
「何が分かったのじゃ?」
「自分は同棲したいであります!!」
「二言はないと?」
「当然であります。サーー!!!」
声の限り叫んでいた。そんなミントを変人は嬉しそうに見て頷く。
「冗談のつもりだったのじゃが、孫たっての希望じゃしかたないの。うんうん、少し早いかもしれないが認めようじゃないか」
「うぇっ!!?」
その声に、ミントから変な声が漏れる。が、
「なんじゃ?」
変人がミントを睨む。
口ではあんなことを言っていたが目が笑ってない。そんな視線にさらされてミントは委縮した。
身の危険を感じ、助け舟を出そうとした俺の口が素早く塞がれる。そして、口を塞いだままミントは愛想笑い。
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