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――カンッ……キィン……
―――ワアァ……ァ……
「まだかな……」
すぐに終わると思っていたのに、意外と長く続く。
相手が強いのだろうか?
少しずつ不安になっていたときだった。
ドンッ!!
「!?」
突然、扉が強く叩かれた。
ノアはとっさにルズの部屋に飾られていた剣を構える。
「んあ?ここ鍵閉まってんな……」
知らない声。
ノアの腕が緊張で震える。
バアァンッ!!
そしてとうとう扉がけやぶられた。ノアは手に力を込める。
「ん……?お、上玉はっけーん。あのオッサンこんな美人を隠してやがったのか」
にぃ、と笑う顔はやはり知らないものだった。
敵がここまで来たということは、ディオ海賊団が負けている……?
そう考えると、いてもたってもいられなくなった。
「………どいて」
ノアが剣を構え直して言うと、男はヒュウと口笛を吹いた。
「勇ましいねえ。そういうの嫌いじゃねえよ」
男は余裕の表情で、剣を構えてすらいない。ノアが剣を構えているのはただの虚勢だと思っているようだ。
ノアの目がすっと冷たくなる。
「女だからって油断する奴ほど楽に倒せる」
「ああん?何い……!がっ!はっ……」
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