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ゆっくりと目を開く。
青い空が、やけに高く見えた。
(……俺……
なんでこんな所にいるんだっけ)
頭を押さえる。
なんでかわからないけど、ひどく頭痛がした。
この風景は近所の川沿いにある、見慣れた土手だ。
(……確か……)
「あ、起きました?」
「!」
突然覗き込んできた顔に慌てて飛び起きる。
見ると、やけに美人な女の人が口元に手を当てて、上品そうに笑っていた。
「頭。
葉っぱついてますよ」
「あ、え!?」
慌てて頭を払う。
それを見て、女の人はまたくすくすと笑った。
その笑い方に見とれてしまう。
本当にこんな笑い方する人、いるんだな……
それがまた、嫌味じゃなく雰囲気に合っているからすごい。
柔らかな茶色い長い髪。
水色のワンピースに、白いかぎ編みのベストを着ている。
大人しそうな、綺麗な人だった。
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