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窓の外を見ていた尚徳がゆっくりと振り返る
その表情からは尚徳の心の内を伺い知ることができない
奈都子はゴクリと唾を飲み込んだ
「奈都子、お前を解雇する」
意味を理解するのには暫しの時間が要したがみるみる内に奈都子の顔が歪んでいく
「言った筈だ。
今度は無いと…
お前も誓約書まで書いて誓っただろう
もうお前を許してやる事は出来ない」
奈都子は何か言おうと口を開くが言葉が思い浮かばない
青ざめたままソファーに座り固まったように動かない
尚徳もまた、黙って奈都子を見ていた
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