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「なんなんだよ…。」
一人、その場に残された僕。
急に残されれば…何ていうか、少し 寂しいというか 悲しいというか。
はなから自分が動物に懐かれるようなタイプだとは思っていなかったけれどこうもあっさり逃げられるとやはり名残惜しい。
―暫くの間、そこで立ち尽くしてみたものの彼女が帰ってくる気配は無い。
…期待した自分が馬鹿だった。
僕は頭をがりがりと掻くとそのままジーンズのポケットに手を突っ込んでまた元来た道を戻り、ケーキ屋に向かった。
彼女も、今頃あの声の主の元にでも帰ったんだろう。
…これだから、気まぐれな猫は嫌いなんだ。
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