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”で、誕生日の予定は?”
”特に。またレベル上げでもするかな”
”うわっ、寂しいんですけど!偶には家族とでも過ごせば良いのに”
”良い年してそれはないだろ。一人身の男なんてこんなもんだって”
milkのお節介に僕のキャラクターが肩を竦めた動きを見せる。
そしてそれを操作する僕はというと溜息交じりに
ディスプレイを眺めていた。
大体この時間にはみんなパソコンを落とすのか、最後に残るのはいつも僕とmilkの二人。
朝方まで居る彼女は僕と活動時間が丁度合う格好の話し相手だった。
交わされるのは年頃の女の子らしい、ファッションやテレビの話題。
自分の事を話すのが好きな子で、やたらと家族の話や隣の家の子供の話までされる。
気付けば僕から疑問符を投げかけることなく、彼女の事をよく知るようになっていた。
最も。
あまりリアルを詮索されるのは好きじゃない僕はというと、自分の事は殆ど話してはいないのだけれど。
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