1st*ふたりぼっちの屋上で。

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「黄色くね?」 ある日の昼休み。 二人きりの屋上で、弁当箱を目の前に、篠田くんはそんなことを言った。 「だって……、私玉子焼きしか作れない……」 私の目の前にも、同じ物が広げてある。 そこには、弁当箱いっぱいに敷き詰めてある玉子焼き。 二段積みの弁当箱のもう一つには、いびつな形のおにぎりが敷き詰めてある。 これは、私が今朝二人分作ったもの。 何でこんなことになったかというと、それは一週間前に遡る。
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