6th*ふたりじめ。

23/25
51507人が本棚に入れています
本棚に追加
/369ページ
私は顔を上げ、目を見たら恥ずかしくなって、視線を外して答えた。 「ど……、どっちも」 頭に乗っかっている手が、ピタッと止まる。 目の前の篠田くん自身の表情も止まっている。 すると、額に額をゴツッとぶつけられ、 「……やべー……」 聞かせるためなのか、ひとりごとなのか、呟いた。 「っ……ん」 唇と唇が触れて、抱き締められる。 「あまい……」 チョコの味がする。 「なぁ」 「え?」 「もっとしていい?」 答えなんか、知ってるくせに。 言わせたいだけでしょ。 「どうぞ……」 今日は、甘い甘い、初めてのバレンタイン。 END
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!