1st*ふたりぼっちの屋上で。

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――「次のテストで、負けた方が勝った方の言うことを一つ聞くってどうよ?」 今から一週間前。 クラス中が、次の授業で行われる小テストに焦るなか、篠田くんがこんな提案をしてきた。 「そんなこと言って……。どうせまた一番とるつもりのくせに」 私が眉を歪ませ、頬を膨らませて言うと、彼はニヤリと笑い、私の瞳を捕らえた。 「……自信ない?」 「っ……!?」 「まぁいいけど?また俺が勝たせてもらってもいいならな」 挑戦的な口調にカッとなってしまい、頭で考えるよりも先に口が動いてしまって…… 「ーーっ!やります!」 売り言葉に買い言葉。 この時の状況を言い表わすならば、この言葉がピッタリ当てはまるだろう。 そして結局、結果がどうなったかというと……――。
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