第一章 魔法学園入学試験

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――…… 「あれ…?真っ直ぐ行けば着くって言われたのに。」 真っ直ぐ進んで着いたのは何故か飛行艇の乗船場だった。 (んー?エリア分けしてあるとかかな…。) 迷ったココットはとりあえず電子盤の前に立ちエリアの地図を呼びだした。 図面を見るとどうやらバスの乗り場は目の前に立つ建物を抜けた先にあるらしい (確かに真っ直ぐって言えば真っ直ぐだけど、建物の中は工事中で抜けれないじゃん…) 工事中と書かれた張り紙に視線を配りため息をついた。 地図から読み取った情報によると外を回って行くしかないらしい。 大規模な建物なので少し時間がかかりそうだが、10分もあれば着けるだろう。 この時のココットはそう考えていた。 ―――…… (えーと、確かモールの内装工事中だから外を回っていかなきゃいけないのよね。) 父をなんとか説得できたティナは結構な距離を走ってここまで来たが、あまり疲れを感じていなかった。 やっと折れてくれたと思うと嬉しくて気分が少々興奮気味なせいだろうか、 落ち着くために深呼吸をするもあまり効果はないらしい。 (駄目駄目!こんな浮ついてたら試験に落ちちゃう…!それは困る!ものすごーく困る…!!) 頬をたたき気合を入れ直し、目的地に向かおうと進行方向に向き直るとざわついた空気と大勢の人混みが目に入った。 (…?何かあったのかな…?)
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