160人が本棚に入れています
本棚に追加
人だかりによると何やら事件が起きているらしく、悲鳴が耳に響いた。
(え、えぇっ?!どうしよう?!こんなところでこんなことに巻き込めれてる場合じゃないんだけど…!!!!)
どうやら銀行強盗が派手に暴れているようだが、ティナからすればひっそりとやってほしいと思うばかりだった。
よりによって、こんな大事な日に…、
そう思い人の波を避け通り過ぎようとしたその時、
―――――……!!!
銃声が響きその音に驚いて、思考は完全に途絶えてしまった。
驚きで足を止めてしまったのはティナだけではなかった。
(何…?何…?!!!)
外周に立っている銀行の中からガラの悪い連中がぞろぞろと出てきてさらに一発。
天上に向け銃を放った。
銃声に人々は悲鳴を上げ逃げ出した。
ティナも逃げなければとは思うものの人に押され先に進むことができない。
(…ちょっ?!に、逃げるなら初めから群がらないでよ!!)
私は只通りかかっただけなのに…!!
そんな思いを我慢していると一人の男性にぶつかってしまった
。
「わっ!すみませ…」
「邪魔なんだよ!ガキっ!!」
「なっ?!!」
乱暴にそう言い放った男性に突き飛ばされ転んでしまった。
「邪魔って!ぶつかっ…!!!」
そこまで言ったが先を言うことができなかった。
なぜなら肩にポンと言う人の手が乗った様な感覚があったから。
嫌な予感がするものの振り返るとそこには案の定、
この騒ぎの原因である強盗の仲間らしき人がいた。
「おぉっ?!リーダー!ビンゴだぜ!」
「いたっ!!やめて!離して!!」
男はそう言うなり腕を取り無理矢理立たせ、『リーダー』と呼んだ人物に私を突き出した。
最初のコメントを投稿しよう!