イッパイの謎

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「おっしゃることがわかりませんな。いったいなにが不満なんですか?」  首をかしげる店主。その態度に、男は腹を立てたらしい。 「もういいです。あんたとはどうやら話が通じないようだ」  と怒り、目の前にあるイッパイの酒をしぶしぶ飲みはじめた。 「まったく、わけのわからん客だ」  店主は文句を放ち、すっかり機嫌を害した。  居酒屋はイライラした雰囲気がただよい、もうイッパイイッパイの状態。  そこに新しい客が入り、陽気に叫ぶ。 「酒をイッパイくれ!」
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