序章

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私を呼ぶのは誰 懐かしい 何で…こんなに懐かしいのだろう 毎日呼んでくれてるのに 何で…何で 思い出そうとした時に私は現実に引き戻されていた 「クイーン!クイーン」 『んっ…』 この声は… 「良かった…」 『祢斗さ…ん』 私の手を握りながら一生懸命私の名前を呼ぶこの人は… 私の執事の祢斗 優(ないと すぐる)さん 私の為に連れて来られた執事 「クイーン…気分の方は大丈夫でしょうか?顔色がまだ青白いですよ…」 『大丈夫です…』 「本当ですか…でも一応お医者様には診てもらいますよ」 そう言って祢斗さんは私の頭を撫でてくれた 優しい祢斗さんの手で撫でられると本当に嬉しい…… 私はこの手が大好き 『そういえば…私って…どの位気を失ってたんでしょうか?』 「1時間です」 1時間も祢斗さんが…私を 『すみません…』 「えっ!?」 『えっ!?って祢斗さんの貴重な1時間を私が奪ったんですよ…』 「そんな…私の事なんか気にしないで下さい」 『で…でも』 「私はクイーンに全てを捧げてます…」 そう言って私の頭をまた撫でた コンコン ドアが叩かれた はっ…! 「兄貴…医者を連れて来た!それより…クイーンは大丈夫か!」 お医者様と一緒にいるのは 祢斗さんの弟であり私の執事 祢斗 滉輝 (ないと こうき)君 とっても優秀で私のお兄ちゃんみたいな存在 「滉輝…いくらクイーンが心配だからといって女性の部屋に入って来てはいけませんね…あと言葉遣い」 「はい…すみません」 滉輝君は祢斗さんに謝り私の方の向いて一礼すると 「クイーン…体調の方は大丈夫でしょうか」 コクン 私はうなずいた 「それは良かったです…ですが一応お医者様に診てもらう為…連れてきました」 さっきの滉輝君とは別人に言葉遣いや振る舞い全てが完璧
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