DAY 6

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「もし、理解を超えた現実を地獄と呼ぶなら、ここは正しく地獄そのものだ」 締め切った薄暗い部屋の中で、ベッドにうずくまるように座る小さな少女は、手に持つボイスレコーダに、囁いた。 僅かにカーテンの隙間から差し込む月影が、部屋の主の姿を微かに浮かび上がらせていた。 彼女の体はまだ幼いが、搾り出したような弱々しい声とその口調からは、一回り以上の年齢差が滲みでている。
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