~Ep:2~

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「………」 ユウトはあと何冊か本を取り。険しい顔をして古本を見つめる (なんだこの本 魔力に満ちてるし、このままおいていて一般人や悪者に渡ったら大変な事になるな) 「すみません、これらはいくらですか」 店主のお爺さんに話しかける 「あぁその古びた本じゃな 買い手がいないから適当に払っといてくれ」 「いいですか」 ユウトは一枚の銀貨を置く 「一冊200ガルドか それほど価値があるかのう」 老人は少し驚く 「安く売ってくれたお爺さんの御礼です」 「あんさん、えぇ男じゃなのぅ こんなえぇ人ならわしの孫娘の婿にしたいわい」 お爺さんは目頭に涙が溜まる 「あぁそうですか すみませんがお爺さんは本の流通は長けているんですか」 「そうじゃか? どうしたんじゃ?」 「こういう古びてなんか不思議な感じがする本があれば売ってくれませんか?」 お爺さんはそれを聞いて目付きが変わった 「うむ、わかった 名前と今住んどる場所を書いといてくれないか? 孫娘達が探してくれれば売ってやるわい」 「解りました………はい、あと前金としてこれで」 ユウトは金貨を二枚をカウンターに置く 「いいか? 損をするかも知れないぞ?」 「まぁ、個人的には一冊これぐらい価値がある本だとという事です」 「等価の相違という事じゃな 分かった、任せておきなされ」 お爺さんはさっきまで生気がなかったのが今では野心に燃える目をしていた 「ありがとうございました」 ユウトは一礼して出た 「あの男をフリーするのは惜しいのぅ しかも好都合にも孫娘達が来年入る学園だったとは運命とは面白いのぅ」 お爺さんは不気味な笑い方をしていた
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