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「本当にミオは町に行ってないんだな」
「はい」
ユウトはウイの真面目な顔を見て納得する
「私が言ってんのになに信用してないのよ」
ミオは拳に魔力を集中させる
「待て待て、問題の人と思われる人の言葉を信用しろって言われても、いくら年季がはいった仲でも無理があるよ」
「………それもそうだけど……なんか釈然としない」
ミオは俯いた
「…けど……よくも私の顔に泥を塗ってくれたわね…………ころ、コロシテ、や、や、ヤル」
「落ち着け、ブラックボックスを開いた少女みたいになってるぞ」
「あっ、ごめん」
ミオは正気を取り戻す
「お前達、廊下で座って話し合ってんだ?」
いきなり声掛けにびっくりする
「リューネ先生………」
ユウトはゆっくり後ろを向く
「事情を話せやユウト・レムリ」
「………はい」
(この人には逆らえねぇ)
「成る程分かった、こっちも調べから気にすんな」
リューネは聞くなりさっさと消えた
「何と言うか気が削がれたから帰るか」
「…そうね」
「……はい」
ユウト達はため息をついて、別々の方向へ動き始める
「あっ、ウイ」
ユウトは何かを思い出した
「はい、何ですかマスター」
「マスターはやめい、ユウトで良い
それよりちょっと、見せたい本があるんだ
だから、資料城まで来てくれないか?」
「はい」
ユウトとウイは資料城に行く
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