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縁側から、生暖かい風が入ってくると、風に乗って桜の花びらが猫の頭の上に乗った
奏は頭に乗った花びらを取ると、また頭をなでながら静かに何かを言い出した
奏「……この家の人ってね
変な人ばっかりなんだょ
私みたいな嫌な子を受け入れてくれて
家族だって言ってくれるの
変だよね、血とか繋がって無いのに家族だなんて……」
そう言うと、目にうっすら涙を浮かべ、手でそれを拭った
その姿は、少し離れていた所から見ていた龍騎にも見えていた
奏「私、この家でうまくやっていけるかな??
……やっていけないよね
初日からこんなんだもん……」
満月の夜空を見上げながら猫に向かって言う奏
そしてそれを、聞くと龍騎は奏に背を向けその場を後にした
龍騎「……俺は忘れてた
なんで、あいつらがこの家に来るのか……」
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