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それは龍騎が17歳の時の春
施設に植えられている桜の木が満開に咲き誇り、爽やかな風とすがすがしい青空の日だった
9時50分
龍騎「ほわぁ~
おはよ~」
大きな口を開けあくびをしながら部屋のドアを開ける龍騎
作弥「あっ、兄貴!?
おはようっす!!」
二階からの声が聞こえ、下から顔を出す男
佐々木 作弥
《ささき さくや》
龍騎の一つ下で、龍騎を兄のように慕う
中学の時にイジメにあい
それ以来、引きこもってしまたが、この家に住むようになり徐々に回復に向かっている
龍騎「おぅ~!!
おはよう~」
作弥の挨拶に首をカキながら対応する龍騎
階段を降りていると
後ろから何かが翔ける音が聞こえ……
紅葉「りゅうくん、おはようー!!」
背中を向けている龍騎に誰かが思いっきり飛び込んだ
龍騎「ぐは!!
っう……紅葉
朝一のソレはマジでやめてくれよな」
紅葉「はい、はーい!!」
片手を上げて、健気に返事をする女の子
山並 紅葉
《やまなみ こうよう》
紅葉は事故により片手を失い
脳に若干の障害があり
年齢は龍騎と同じ17だが
若干の言動や行動が幼稚になっている
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