日常【一】

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☆ ――【ひだまり幼稚園】。 そこは幼稚園のわりにはかなり広い敷地があり、幼稚園とは思えないくらい立派な建物が立っている。 そしてここでは園児たちの個性を生かし、自分にあった服装を着用していた。 それは制服であったり、洋服やジャージみたいのだったり、そしてコスプレ用の服だったり。 ここの園長はノリがいいので、保護者の方々はそれに口を出さなかった。 ひだまり幼稚園の砂場。 幼女は一人、スコップとバケツを用意して小山をつくっていた。 「山? 違うよ。桃とあーくんの愛の巣♪  立派なお城を建造中なのー」 誰に答えたのかわからないが幼女はニコニコしながら言うとせっせと山……否、お城づくりにはげむ。 土と砂でお顔は真っ黒だ。 それでも笑顔のまま、スコップを動かし続ける。
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