406人が本棚に入れています
本棚に追加
夏を目前に控えた穏やかな、それでもやや暑い日射しが辺りを照らす。
ボクはと言えば……
そう言えば、先輩が告白してくれて、もうすぐ3ヶ月になるんだな、と思いながら、頬杖を付いていた。
教室の窓からは雲一つない、鮮やかな青の空が見える。
何となく、前のことを思い出したりして、思わず顔が緩んだ。
先輩の告白から、
何事もなく、1、2ヶ月は過ぎた。
確かに、ほとんど取り柄もなければ、先輩に釣り合うような人間とは程遠い、平々凡々なボクに、先輩が告白したとはたちまち噂となったけど……
何だかんだで公認された。
その理由は知らないけれど、
何か、色々と言われてたなぁ……
「この場合、小説になるよねー」
とか、
「何かあの2人って、
“逆転恋愛”って感じだよねー」
とか、
「速水先輩が男で、
朝比奈君は女って感じだよね」
とか。
よくわかんないけど、とにかく一部の男女には黄色い声で囁かれてた。
まぁ、認められたのはスゴい嬉しい。
だって、
先輩のこと、本当に……
ここから先は恥ずかしくて言えない……けど。
最初のコメントを投稿しよう!