初デートは突然に

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「何よ、何よっ!  まったく……  あの時、私が言わなきゃ、  今ごろ一樹は……」 弥生先輩がいじらしくそう言えば、手のひらを変えて先輩は弥生先輩に駆け寄った。 「あ゙ぁー!黙れ黙れっ!!  朝比奈、耳を貸すなっ!」 「ぇっ?えっ?」 あまりの慌て様に、ますますボクが困惑すれば、勝ち誇ったように弥生先輩が腰に手を当てた。 「ふんっ。まぁ……いいわ。  朝比奈くんに免じて、  特別に言わないであげる。  あ、所で……」 ゴソコゾとスカートの脇ポケットを間探る弥生先輩。 ボクと先輩が?マークを飛ばせば、「あったあった!」と言いながら何か紙切れのような物を取り出した。 「これ、なぁ~んだ?」 そう言って、紙切れをヒラヒラさせる。 よく見れば、テレビCMか何かで見覚えのある、某遊園地のチケットが2枚。 再びボクらの頭上に?マークが浮かんだ。
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