39人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
そこへもう一人の六回生が駆け寄った。
「崎田、このままじゃマズイ!取り敢えず――」
「ああ、一年たちを逃がすぞ!清瀬、お前はこいつらを連れて、先に行け!」
「一人で大丈夫か?!」
「今はやむを得まい!だが、早く戻ってくれよ?」
「分かった!」
素早く役割の分担を行うと、崎田はその場に残り自身の浅打を抜き放つ。
対する清瀬と呼ばれた六回生は、周囲で右往左往する一回生たちに檄を飛ばしながらも一つに纏め、戦線離脱を図る。
その際、尸魂界への救援要請も欠かさずに。
しかしここにきて只一人、清瀬の指示に従わない者がいた――不二神紫苑である。 彼女は指示を飛ばす上級生の姿を興味深げに眺めながら
「ほう、意外に優秀だな。流石は六回生と言った所か」
その場から動く気配すら見せずに呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!