BLEACH-覇道の夢-

19/42

39人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
【数年後】 ――瀞霊廷内隊舎 「ふふん、やはり私の方が席位が上だったな」  自慢気に胸を反らし、死神の証したるその黒い装束に身を包んだ少女は言った。  対して隣を歩く友は、穏やかに微笑みながら 「おめでとう、不二神六席」 「有難う、藍染七席」  心からの賛辞を送る。  真央霊術院を卒業して間もなく、席官の座に就いた二人は同隊に配属された。 「しかし、統学院でも同じ組、此処でも同じ隊とは…つくづく腐れ縁だな。私たちは」 「不服かい?」  冗談めかして首を傾げると、彼女はまさかと微笑んだ。 「君と一緒で嬉しいよ。と、言うか…離れている所が最早想像出来ん。この際だ、とことん共に在ろうじゃないか。登り詰めよう、この場所で」 「ああ」  真新しい死覇装の袖を翻し、二人は晴れやかな顔で歩いていた。  その顔は自信と誇りに満ちており、今後の栄達は既に約束されているかの様にすら見えた。 **********************  入隊から数ヶ月、二人は黙々と隊務をこなした。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加