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「藍染…君なら、分かってくれるだろう？」
私の理想とする世界を。と彼女は問うた。
清らかで峻烈な視線。その眼差しはとても真っ直ぐで、綺麗で――
「分かるよ、紫苑。君は何も間違ってなどいない」
思わず賛同していた。はっきり明言すると、彼女は安堵したのか表情を緩め、小さく頷く。
久しぶりに見た彼女の心からの笑顔に、彼は心が浮き立つのを感じた。
「やっと、笑ってくれたね」
胸を撫で下ろしながら呟くと、彼女は照れた様に微苦笑した。
「確かに、最近は眉間に皺を寄せてばかりだったからな。君に聞いて貰えて、少しすっきりしたよ」
「それは良かった。僕で良ければ、これからも色々と話してくれ。僕らは、その…親友、なのだから」
「ああ、そうだな――ありがとう、惣右介」
「…っ」
柔らかに微笑みながらそう言われ、藍染は息を詰めた。
付き合いは随分長くなるが、彼女に名前で呼ばれたのは、これが初めてだったから。
「どうした？」
「い、いや、何でもないよ」
小首を傾げて尋ねた彼女に、慌てて頭(かぶり)を振る。
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