BLEACH-覇道の夢-

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 ゆるりと身を起こし、立ち上がる。  まだまだ邪魔は多いが、最後に勝つのはこの私だ。  遺された野望(ゆめ)を抱いて、藍染は虚ろに微笑んだ。 ********************** 【そして時は遡る】  目が覚めると、そこは一様に砂漠の広がるただ広い空間だった。 「ここ、は…?噂に聞く、虚圏(ウェコムンド)か?」  目を凝らし、周囲を探るが辺りに敵らしきものの姿は見えない。 「生きて、いる…?」  実感が湧かずに首を傾げると、ずきりと体全体が痛んだ。 「…くっ…夢、ではなさそうだが…」  訳が分からなかった。  確かに自分は、自らの封滅術式で滅ぶはずだった。なのに、どういう訳かは知らないが、こうして生きて存在している。 「やれやれ、折角格好をつけたのに…何と間抜けな…」  別れ際の友の顔を思い起こし、眉をひそめる。  死ぬ間際で感情が高ぶっていたとは言え、とんでもない事を口にした気がする。 「君が、天に立て…か」  あれは言ってはならない言葉だった。
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