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お互いをもっと知りたくて、電話もしたね。 初めは本当にドキドキしっぱなしで…。心臓が飛び出るんじゃないかってくらい体が熱かったのを覚えてるよ。 「衣…、衣紅ちゃん…?」 「う、うん…。愛桜ちゃん?」 こんなにドギマギしてたね。 メールじゃなくて、確実に繋がってる。ちゃんと貴女の声が聞こえる。 優しい、優しい貴女の声。 甘くて、とろけそうな声。 私は一瞬で惹かれて、ずっとずっと感じていたいって思った。 暖かな、包んでくれるふんわりとした声は、貴女の心みたいで安心できたよ…。 何時間も電話して、飽きることなんてなくて。 もっと話したかったけど、時間はどんどん過ぎていく。 「そろそろ寝なくちゃね…」 衣紅ちゃん。 この電話が切れてしまったら、私はまた独りになるのかな。 言えない。 そんなこと。 我が儘なんて、言っちゃダメ…。 「おやすみなさい、衣紅ちゃん」 「おやすみ、愛桜ちゃん。…………大好きだよ」 「………っ」 顔が綻んで 優しい気持ちになって 悲しくて 切なくなった。 「ありがとう…。私も、大好き」 ―――プツッ。 .
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