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衣紅ちゃんは絵を描くのが大好きで、とても綺麗な作品を私に見せてくれた。
「わあっ、綺麗!衣紅ちゃん上手だねぇ」
「そ、そんなことないよ…///」
絵文字も上手く使えなくて、不器用すぎる私のメールにも、衣紅ちゃんは優しく対応してくれていた。
そんな些細なことでも
たった一通のメールでも
衣紅ちゃんからのメールは、他の誰よりも胸がドキドキした。
私はそれまで一度も恋愛経験が無く、恋をするというのがどんなものなのかさえ知らなかった。
異性との関わりが苦手で、怖くて、嫌いだった。
どう愛したらいいのか。
恋というものが何なのか。
まだ、何も分からなかった。
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