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転移した先は街を一望出来る高い山の崖の上だった。
銀神帝は崖の先に座り呆然と街を見ている。
私は木の影に隠れて様子を見つめる。
すると急に振り返って銀神帝が言う。
「隠れる必要はねえよ。風帝か?」
私は息を吐き隠れていた場所から出ると言う。
「流石。気がついてたんだ。」
すると銀神帝はフードを上げて素顔を晒して言う。
「俺に隠し事は出来ねえよ。」
そう言って哀しそうに微笑んだ。
風が銀色の髪を巻き上げ靡かせる。
整った顔立ちをしてるのに無性に寂しそうなのが気になった。
そう言ってまた街を見つめると言う。
「何か・・・・用か?」
まだ幼さの残る表情に辛そうな様子。
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