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「………」
「………;」
両者沈黙になってしまい、恥ずかしさもあって顔を俯いたまま上げれない。
なんでこのタイミングで人来るんだよ!!
それに肩に置いた手!
どけてよ!もう、本当に逃げたい!!
ダラダラと冷や汗を流しながら地面を凝視していると、肩に置かれていた手の重みが消えた。
やっと何処かに行ってくれたかと、ため息をつくと同時に私の顔が無理やり上を向けさせられた。
「ちょっと、僕が話しかけてるのに無視するの?」
ニコッと笑った顔の目元は笑っていませんでした。
「え…っと、わッ!」
後ろに居る相手に顎を持ち上げられ、後ろに仰け反ってしまった私は相手の胸に寄りかかるようにもたれた。
「あ、ゴメンなさい!!」
直ぐに体勢を直そうとするが、強い力に引き戻された。
「僕の質問にまだ答えてないけど?」
…うわー、黒髪美形だな。
また上を向けさせられ、相手の顔をマジマジと見つめてしまった。
赤い瞳はカラーコンタクトなのだろうか…不思議だなー
睫毛も長いし…なんか線も細いし
うん、受けっぽい!
「…何、僕の顔に何かついてる?」
凝視したまま動かない私に相手は不信に思ったのか、綺麗な眉を寄せて訪ねてきた。
「あはは、何でもないですー」
むしろアナタで妄想しかけてました。
なんて言えず、適当に笑ってごまかした。
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