第二章~帰省~

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王都に着いてすぐ、アリアは薬屋へ走っていった もちろんリュカは後をついて行く。しかし、走るような真似はせず、遠目でアリアを見て後を追っている (しっかし・・・遅いなぁ。いや、急いでんのは分かるけどね) 歩いていてもアリアの後が追えるのは彼女の足が遅いことが原因であろう (あんなんでよくダイヤモンドエレファンから逃げられたものだ) 実際のところ、彼女がダイヤモンドエレファンに出会ったのは森の入り口付近であったのだが、リュカがそれを知ることはない その後薬屋に入っていったアリアに少し遅れて追いついたリュカは中にアリアしか居ないことに気付いた 「あれ?店の人は?」 「あっ、リュカ!お店の人なら今薬を作りに奥に行ってます」 リュカに気付いたアリアがそれに答えた 「ふーん」 そして、少し沈黙の後、アリアが口を開いた 「あの、それで約束のお金なんですけど・・・」 「ん?ああ、それか。お前の家に行けば金があるんだろ?」 その言葉にアリアは軽く困った顔をして、 「やっぱり家に来ますよね。えっと、見ても引かないでくださいね?」 「?引く?」 リュカはアリアが何を言いたいか分からず首を傾げた (家があまりに貧相だとか、金持ち過ぎるとかか?まあ、でもしゃべり方だけでも結構な身分だと思っていたが・・・)
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