第一章~出会い~

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「あいつの情報で来た所は必ずと言っていいほどやっかいごとに巻き込まれるしなぁ」 なのにいつも来ちまうんだよなぁ、何て愚痴りながらも彼は体を起こした すると彼の目の前に魔法陣が広がる 「ん?これは・・・確かあいつの」 魔法陣は突然光を発する 「うおっ、眩しっ!」 『やあ、リュカくん。今回の遺跡はどうでしたか?といってもきっと君が来た時にはすでに遺跡は無くなっているでしょう さて、それはさておき本題です。実は私の本業である占いにその場の近くで君にとって最高の出会いがある、と出ていました というわけで、がんばってください』 その言葉とともに魔法陣は光を失いその場から消えていった 「・・・なるほどな。つまりは謝る気は無い、ということか・・・。」 先ほど納めたはずの怒りを沸々と思い出し、下を向きプルプル震えている彼の姿はまるで爆発寸前の火山のようだった、と後に語られたとか語られなかったとか 「・・・次に会った時は絶対ぶん殴る」 何とか怒りをしまい込み先ほどの友人の言葉を思い出してみる 「・・・にしても、最高の出会いねぇ。お宝が自分から歩いて来てくれるのかね?」 ここで人間、しかも男としては最高の出会いである美しい異性のことではなくお宝が来てくれるのでは、と考える彼はそういったことに全く興味が無いように見える。
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