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彼がいつまでもここにいても仕方ない、と考えその場に立ち上がると、
「ん?この声は・・・?」
かすかにだが平原の奥の方から声が聞こえる
「たしか、どこかで・・・っ!!」
その声の正体に気付いたのか彼はその場から走り出した
「・・・これがあいつの言ってた出会いってやつかな♪」
彼の顔は溢れんばかりの笑顔であった
~平原の奥地~
時はリュカが走り出す少し前まで遡る
平原と森の境目である場所に一人の少女が座り込んでいた
見た目は腰までありそうな長い髪、その髪は太陽のように明るい金髪で顔は百人中百人が振り向くであろう。例えそっち系の人でも振り向いてしまうだろう
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!こ、ここまでくればだ、大丈夫でしょうか?」
彼女は完全に疲れ切っており、しきりに森の方を振り向いていた
「な、何とか撒けたようですね。よかっ「ブオォォォォォッ」ひっ!!」
肩の力を抜こうとした瞬間に響いた何かの叫び声に彼女の体は飛び上がった
「き、来てしまいましたか・・・。な、なんとかこの場から逃げな・・・あれ?」
先ほどの叫び声で驚いた時に腰を抜かしてしまったのか、彼女は立ち上がることが出来ずにいた
「まずいですね・・・。このままではすぐに見つかってしまいます・・・。」
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