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何かが迫っているにも関わらず妙に冷静な彼女は不意に自分の周りが暗くなるのを感じた
「?どうしたので、しょ・・・う・・・か」
彼女がゆっくり上空を見上げると、そこにはとても巨大で鋭い爪を持ちながらもそれに負けないほどの体躯をした熊のような魔物がいた
「っ!!きゃあああああっ!!
あまりの驚きに大声で叫んだ彼女は必死に逃げようとしたが、腰が抜けてしまっているのであまり動けないでいた
魔物はそんな彼女をあざ笑うかのように一時彼女を観察していたが、飽きたのかゆっくりと彼女へと近付いていった
「あっ、あぅっ」
なおも必死に逃げようとする彼女
しかし魔物はもう彼女の目と鼻の先に立っていた
心なしか興奮している魔物はその鋭い爪のついた大きな腕をゆっくり振りかぶった
彼女があまりの恐怖に目をつぶると、
「よーし、そこまでにしようか?」
不意に声が聞こえた
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