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「ミーンミンミンミン」
7月下旬、東京都内は例年並みの暑さの夏を迎えていた。
「あちぃな~」
俺は顔から滝のように流れる汗をハンカチで拭きながら呟いた。
俺の名前は中田一貴。25歳。どこにでもいる普通のサラリーマンだ。東京にある会社で会社員として働いている。今は営業先から帰ってきたところだった。
「またミスっちまったよ」
俺は営業先に行くとほとんどの確率で失敗してくる。部長からはそのたびに叱られるが、それでも俺を営業先に向かわせてくれた。
「また叱られちまうな~、会社戻りたくねぇよ…」
俺はブルーな気持ちになりながら会社に戻った。
「ただいま戻りました~」
そう言いながら職場に戻ると、
「中田君どうだったかね、今日こそうまくいったよね?」
部長が作り笑いをしながら俺に聞いてきた。
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