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「何でしょうか部長」
俺が部長に用件を聞くと、部長は腕を前で組み、深刻な顔で言った。
「実はだな…、君のことについて上司と話し合った結果、君をこの会社の事業構想から外すことが決まったんだ」
「えっ…」
つい声が漏れた。俺は部長に恐る恐る問いかけた。
「と、言いますと…?」
「事実上のクビだよ」
「ク…、ビ…?」
聞きたくない返事が返ってきて、一瞬時が止まったように感じた。続けて部長は、
「君の営業先でのミスがクビの大きな原因だ。うちの会社では営業先でのミスに関しては厳しいからね」
膝から崩れ落ちそうになった。職を失ったのだ。今まではミスをしても何度も許してもらっていた。
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