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「そんな…、部長!もう一度頑張りますから!クビだけはやめて下さいよ!お願いしますよ!」
気づけば俺は部長にしがみついていた。部長は俺を体から離して、
「上の人間が決めたことだ、私も君を辞めさせたくはなかった。減給で勘弁してほしいと私も頼んだが、仕方のないことだ。すまないな…」
と部長は優しく言ってくれた。その言葉がすごく重く感じた。
しばらく沈黙が続いた。他の社員もこちらを見ている。
そして俺は口を開いた。
「わかりました…。お世話になりました…」
俺は部長に一礼して、自分の机の仕事道具をまとめて会社をあとにした。
俺はとても後悔していた。もっと真面目に働けばよかったと。別に真面目にしてなかったわけではないが…。
俺は家に帰ってこれからの仕事について考えた。
俺の家はボロいアパートだ。1Kでとても狭いが、ないよりはましな部屋だ。
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