プロローグ

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「オイ。」 少年は腰を下げ、青年の髪を掴み上げる。 「どっちがザコだったか言ってみ?」 少し顔を上げさせられた青年は苦しそうに答える。 「俺…で……す…」 「だろうな。」 そう言い笑うと少年は青年の顔面に膝蹴りを入れる。 「何してるの!」 突然背後から怒声が響き渡る。 「あ?」 少年は立ち上がると振り返る。 「酷い怪我…早く病院連れてかなきゃ!」 駆け寄ってきたスーツの女は回りを見渡す。 「そいつに塗る薬なんて唾で十分だろ。」 少年は呟きながらタバコをくわえ、歩き出す。
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