第1章 少年

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四月十七日 快晴 伊津南中学校入学式 「入学生の皆さん。入学おめでとうございます。」 校長がステージに立ち、マイクを通して初々しい入学生達に話し掛ける。 それを後ろの席で在校生として聞いている二三年生。 その一番後ろの席に十夜は居た。 「あーだりぃ…クソジジィなに喋ってんだよ。」 十夜の隣の席の生徒が首をならしながら言う。 垣本弥(カキモトワタル) 十夜の親友の1人。 「まさか学校午後から来たら入学式とはマジ運ねぇよな。」 十夜の前の席の生徒がため息混じりに口走る。 根崎一彦(ネザキカズヒコ) 皆にはカズと呼ばれている。 「だよなー。マジありえない。」 カズの隣の生徒がカズを見て言う。 渡部悠哉(ワタベユウヤ) 悠哉も含めた四人がいつものメンツ。
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